これは2026年4月の論文です。
松山大学論集 第38巻第1号, (2026) pp. 129–174.
論文の最初の「はじめに」の部分を引用して論文紹介とします。
和算の問題には2円 \(c_a,c_b\) に挟まれた領域に,円鎖 \(c_1,c_2,\ldots,c_n\) を容れ,その円径を問う問題が多数ある。そのような円鎖は第2節にまとめているように,2円\(c_a,c_b\)の位置関係で楕円型,放物型,双曲型に分類することができる。筆者はこれまでに,「『累円術無寄』について — 算変座標で解く –」において放物型円鎖をとりあげ,「算変座標とシュタイナー円鎖」において,双曲型円鎖の特別な場合にあたるシュタイナー円鎖を取り上げている。
この論文では,算変座標の手法を用いて,楕円型円鎖と双曲型円鎖の一般論を展開し,円鎖中の任意の2円の反転距離 \(s(c_i,c_j)\) を計算する累円公式とそれを利用して曲率を求める公式を導く。また,円鎖中の円径を漸化式で計算する安島直円の廉術を,符号つき曲率を用いて現代化した符号つき廉術を紹介する。廉術については岩田、木下の研究があるが,この研究はそれらとは異なった手法を用いている。
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