麻の葉編みの対称性

麻の葉編み 数学
麻の葉編み

竹の編み方に「麻の葉編み」という編み方があります。

この編み方をパターン化したものが上の図です。

対称性を調べてみると下の図のように、180°の回転対称の中心(青色の丸印)があり、その間を埋めるように滑り鏡映軸(赤い破線)が縦横2方向にあります。

文様群の17通りの分類の中では、「pgg」と呼ばれるタイプに相当します。網代編みも同じタイプです。

でも、この模様には正三角形のパターンが見えるので、120°の回転対称があるようも見えます。しかし、残念ながら120°の回転対称は含まれていません。

次の図のように、3方向の竹ひごに色をつけてみるとそのことがよくわかります。

赤い竹ひごは、青と緑の竹ひごが交差するところで、交差する2つの竹ひごの間を通っています。

それに対して青い竹ひごは、赤と緑の竹ひごが交差するところで、交差する竹ひご2つを上下に縫うように通っています。緑の竹ひごも青い竹ひごと同様でです。

従って、赤い竹ひごは青と緑の竹ひごとは異なる編み方になっていることが分かります。そのため、120° の回転対称は現れないのです。